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| リンキ【Chinese
Apple】 これは英俗名で、和名はリンキ。学名は【Rosaceae Malus prunifolia rinki】、つまりバラ科リンゴ属ということになります。ここにはリンゴ、カイドウ、ズミなどの仲間が含まれています。リンキの花の写真はありませんでしたので、一番近い種であるマルバカイドウ【Rosaceae Malus prunifolia ringo】を紹介しておきます。カイドウといえば鎌倉の光則寺境内。天然記念物のカイドウが今まさに見頃なんじゃないでしょうか。しかしながら、この曲で言うチャイニーズアップルがリンキなのか、それともまた別のものなのかはLOOSE FUR(ジム・オルーク+ウィルコのジェフ・トゥイーディとグレン・コッチェ)に確認しないと不明であることは言うまでもありません。 |
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--------------------------------------- (JASRAC 出0311814-301) |
ボケ、梅、桜、カイドウ……。初春を彩るバラ科花木の開花に忙しいこの時期は、必ずいろんなところで「春眠暁を覚えず」といっては、ただ単に眠いことを春のせいにして素敵っぽく振る舞う輩を見かけます。なんたることですか! 眠いのを春のせいなんかにして! 眠いだけだろが! ゆゆしき! でも春のせいにしたいよね! つか、私も春のせいにして今まで生きてきた! すいません!!
と、なんでもいいから何かのせいにしている者はおらんかえ〜〜、と探しましたところ<立派なチャイニーズアップルが手のすぐそばできらきら光る>ことを<眠りすぎた>せいにしている歌詞を発見いたしました。おーーい! なんで眠りすぎると、そんなもんが光るんだよ! 意味わかんないし!
すぐ後を見ますと<かなり深刻だけど、超自然現象みたいなことをなんとかするのは難しい>とのこと。はは〜ん、つまりそのチャイニーズアップルとやらは、実際はないものなのですね。本当はないのに、幻とか亡霊のように手のすぐそばで光ってるってことなんですよね?
たしかに。寝不足と眠りすぎは同じような症状をあらわしませんか。頭が異様にボーッとして、目の前の画像もいつもとはなんだか違う。聞こえない音が聞こえることだってありますわな。先日、リーダー他に死刑判決がくだっていた某宗教団体は、この効果(寝不足状態)を用いて神秘体験っぽく仕立て上げていたようですが、そんなもの誰でもできる。何日も眠らなければお茶の間にもオモシロ曼荼羅が登場するかと思われます。もちろん強烈にやる(見る)ためには、あのような修行と呼ばれる肉体&精神疲労が必要なのでしょうけど。
で、この曲で眠りすぎた人は、ないはずのチャイニーズアップルが手のすぐそばで光るもんだから、「これはいよいよヤバイな」と思っている。こんなもの見えちゃって、俺、いいかげん眠りすぎだろ。どんだけ寝れば気がすむんだよ。それ、ないから。見えるけど、ないものだから。……と、眠りすぎた人が寝起きの自分やるセルフツッコミも繰り出しますね。まあ、でも見えてんだからこれはこれでしょうがねえな。見えてんだからな。
それにしても、このチャイニーズアップルちゅーのはなんぞや。普通に中国のリンゴ? それとも、そういう果物があるの? ネットで検索したところ「中国産の“ふじ”りんごをチャイニーズアップルといって売っている」ことや、「台湾で親しまれているレンウーという果物の英名がチャイニーズアップル」だということや「リンキという植物の英俗名がチャイニーズアップル」であることなどが分かりました。
この3つの選択肢のうちから、私が選択したのはチャイニーズアップル=リンキ説であります。このリンキという植物はバラ科リンゴ属にある植物で、死には至らぬものの種子と葉に微量のシアン化水素を含んでいるとのこと。シアン化水素といば科学兵器にも用いられる、つまり毒ですね。神経系統を麻痺させるらしいのですが、調べたとこ実は例の教団にもゆかりが深い。いや、それは偶然なのでしょうし、果実にはこの毒素はないといいます。でも、眠りすぎたときにこの植物の果実が見えてしまうのは、なんだか悪くない。それこそ超自然現象じゃないですか。
このバラ科リンゴ属には、カイドウの一種も含まれておりました。カイドウの花といえば中国では美人を形容する常套句。玄宗皇帝に急に酒宴に呼び出しをくらった楊貴妃は、そのとき自分の部屋で泥酔レベルに呑んでいたため会場に着いてもフラフラ。しかし頬を赤く染めて眠そうに目を潤ませたその様子はまるでカイドウの花のごとく妖艶だったといいます。「カイドウの眠りいまださめず(ハフン・)」そなんなことを言う楊貴妃に皇帝はさらにメロメロに……。日本の詩句でカイドウを「睡花」「眠れる花」とするのはこのあたりも関係しているのかもしれません。
チャイニーズアップル=リンキ≒カイドウ。そうだ、バラ科リンゴ属の花木は、まさに春のこの時期開花中です。この曲のこの人も、春のこの時期だからつい眠りしぎてしまったのかもしれません。すべては春のせい。私のこの原稿が大幅に〆切りを遅れたこともきっとそのせいです。
04.4.17発売「BARFOUT!』掲載
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vol.10
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リンキ(04.4.17発売「BARFOUT!」掲載)
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