寺田克也さん

とてもとてもヒマでヒマで
おもしろいテレビもなく、おもしろい本もなかったその夜。
メッセンジャーでとつぜんちいさなコグが話しかけてきました。
ちいさかった。
最初はよく見えませんでした。
しゃがんでみたけどまだよくみえないので腹這いになったら
やっと目線があいました。
メッセンジャーだけに目線の高さが大事です。
聞けばコラムを書くという。
「イラストは自分で描こうと思う!」とか簡単にいいやがるから
鼻先であしらったら怒り始めた。
コグはちいさいけどすぐ怒る。
しょうがないからなだめながら、じゃあ描けばいいじゃん!って
怒鳴ると今度は泣き始めたのでもう厄介だった。
とりあえずなんか描いたら送ってこいよ、と言ったら
ニカン!とかいって消えた。
2巻って言われてもなー。1巻は?
朝方送りつけられてきたイラストははっきりいって使い物になりませんでした。
なめんなよ!コラ!描きなおしだオラ!
と、冗談で言ったらマジで描き直してきた。
ぷぷ!
おもしれえ!
もっと描け!
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もともと、あのコラムの絵を自分で描くアイディアは寺田さんからいただきました。「イラスト誰にしたらいいんでしょう…」「そんなの自分で描けばいいじゃん!」聞いたときは驚きましたが、結果、現在この有り様です。「いいですか、コグ氏、描き直すということは、ものすごいパワーなんです。それだけで、ぜんぜん絵の魂が違ってくるんですよ」。寺氏(私は普段、寺田さんのことをこう呼んでいます)からは、毎回いろんなアドヴァイスをいただいております。
寺田さんホームページ

伊藤ガビンさん

 コグ・ジャパンの絵。仲間内では『コラム』と呼ばれることも多い生まれついてのコラムニストが、なぜ急に絵を描かねばならなくなったのか? それは神のみぞ知る。かみのみぞしる。かにのみそしる。カニの味噌汁!カニ〜〜〜!!! そういえばですよ、カニ缶の回、つまり第一回目の絵を描く時に彼女はたいへん悩んでいた。悩んで悩んでくそいそがしいのにチャットで相談してきた。くそ忙しいのに。レイプのような相談。そして、どこをどう転んだのか気が付くと「カニ缶といっしょに『カラマーゾフの兄弟』とか描いたらいいんじゃねえの?」という提案していました。なんで? たぶん『カラ兄弟』を描くことで、読者をカニを媒介とした『殻兄弟』感覚へとサブリミナルに誘導するのだ、と力説したんだと思う。ほかに理由が思いつかないから。冗談だったのに、画面のむこうで尻尾ちぎれ気味にうなずく彼女。そして次に言った言葉が衝撃的だった。
「じゃあ、ガビンさん、カラ兄弟の写真とって送ってよ」
 え〜〜〜〜〜〜〜〜!? と思いました。くそ忙しい時期だった。え〜〜〜〜〜〜〜〜!? と正直思った。くそ忙しかったし。思った。思いましたが、絵描きとしてのコグ・ジャパンの門出である。新生コグ・ジャパンの船出である。しゃあない。しゃあね〜〜な〜〜〜〜。と、だまって写真撮って(米ドルもおまけにつけて)送ってあげましたよ。ええ。送りました。(それをコグ・ジャパンが、カニ缶と手合成)よかったね。しかしね、今だったら言える。今、もし同じことを頼まれたら、きっぱりと言える。
「お〜〜〜〜〜い! オレをリモコンにするなよおおおおおおおお!」
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『relax』では、コラム・ITと書いて「あ、痛」(イラストはタナカカツキ氏)でおなじみの伊藤ガビンさん。現在はX-BOXのゲーム『戦場の出前持ち』を制作されております。ちなみに『カラマーゾフの兄弟』はドストエフスキーの中で私が一番好きな作品です。 余談ですが、左上にあるのはワインの空瓶。カラマーゾフと空瓶。蟹、小殻…。ものすごく必死な感じがします。

 

 

 

 

 

一番最初に描いて、編集担当の湯澤さん(aka. relax boy sr.)と寺田さんに激しくダメ出しされた絵です。これをみなさんのご指導・ご協力によって上にある絵に描き直しました。これはヒドイ。


vol.2 蟹チュッチュの悲劇 口中犯罪に、待った!<番外編!>
伊藤ガビンさんと寺田克也さんよりお寄せいただいた秘話